Romeo y Julieta Petit Piramides Edicion Limitada 2005

2020-08-06

2005年のエディシオン・リミターダはH.Upmann、Montecristo、Romeo y Julietaの3種類。
今回はそのうちで一番小さいビトラのペティ・ピラミデスだ。ちなみにELに選ばれるブランドではパルタガスが最も回数が多い。

サイズはRG50x127mm、ビトラ・デ・ガレラ:ペティ・ピラミデス(ビトラ・デ・サリダ:ペティ・ピラミデ)。このビトラは限定品以外では使用されないが、このシガーが最初だった。
10本入り・25本入りのドレスボックスで発売された。

箱から取り出して観察する。
マデューロのくろぐろとしたラッパー、にじみ出たオイル分を想像させるしっとりとした表面だ。あまり光を反射しない、ノングレアのような光沢。古びたELリングが年月を物語る。
香りは古い木材だ。

尖ったヘッドを両断する。
フットに火を回すと、古民家の太い梁を燃やした香り。
喫煙すると、抑揚の効いたナッツ系の甘みと濃密なウッド、ほのかに古い革の風味、わずかにビター。
文章にすると陳腐だが、その絶妙なバランスは神がかっていてあっという間に葉巻に飲まれる。うま味が強いが、滝のように唾液を呼ぶそれではなく、しみじみとしたうま味。まったりとしたコク。ダークナッツチョコレート。黒糖プリン。Romeo y Julietaらしいミディアム。


ラッパーの黒と見事な白い灰のコントラストが美しい。
灰を落とす。甘みとざっくりとしたレザーのコンビネーション。
中盤はヘッドをもう少し深くリカットする。
これが当たりで、一気に白粉のニュアンスが広がった。追いかけてレザーとビター。非常に立体感に富んだタッチで、奥行きも深く翻弄される。
カカオの強いチョコレート。エスプレッソ。アーモンドの皮。

終盤はビター感がひときわ強くなる。
ブローすると鼻を抜けるガス香。
香木、燻製アーモンド、古い日本家屋の囲炉裏。黒糖、ウバ。
千変万化するニュアンスは目まぐるしく動き、翻弄される。

50分で喫了。
ELは時が経つほどその変化が広がり、当初吸ったイメージを鮮やかに裏切ってくれる。
元から高品質の葉を惜しげもなく使われているだけあって、一般のハバノスとの違いが更に大きくなる。
美味しいのでどんどん吸ってしまうのもわかるが、ぐっと我慢して残しておく忍耐力もスモーカーには必要だ。

LABEL : Romeo y Julieta 【Aged】 【Edicion Limitada】