オランダ向けのエディシオン・レヒオナルは実に多い。このエル・アンバハドールもそのひとつだ。
まだまだ数の少ないディプロマティコスのERで、サイズはRG52x135mm、ビトラ・デ・ガレラ：エドムンド。（ビトラ・デ・サリダ：ロブスト）。
10本入りSLBが5000箱生産された。
ラッパーは艶のあるコロラド・マデューロ。香りは軽快なウッド。表面はやや波打ち、葉脈が走る。ディプロマティコスのリングに臙脂と銀のERダブルリング。

ヘッドをフラットカット。ロブストでドローが悪いことはまずない。それが限定品ならなおさらだ。
フットに火を灯す。抑揚の効いたビターなウッドが香る。
喫煙する。カラッとドライなタッチ。花のような明確な甘みと、濃いナッツ。これはカシューナッツだ。ミディアム。
ベースとなるのはウッドで、繊細だがうま味が強く、コクが深い。アフターに白粉のニュアンスがある。

中盤はそんな白粉の風味がだんだん増してくる。
控えめな甘さは、それだけに引き立ち味わいの遠近感がぐっと拡大する。
ミルクチョコレート。燻製アーモンド。重曹のようなニュアンス。

ダブルリングを外して終盤。キノコのダシのようなうま味が溢れてくる。
ブローすると序盤の喫感が戻り、ドライなタッチとブーケが楽しめる。
グラデーションを描いて変化するウッドは奥行きが非常に深く、そこまで重いシガーではないのに広大な立体感がある。アメリカーノ。チョコレートのホイップクリーム。

60分で喫了。
スタンダードラインはNo.2のみだが、ERでの展開は多彩でこのブランドの根強い人気が伺える。申し分のないハバノスだ。
それにしてもDiplomaticos El Ambajador（外交官 大使）とはすごい名前だ。