Ramon Allones Allones Extra Edicion Limitada 2011
2020-10-23
アロネス・エクストラはラモン・アロネス初のエディシオン・リミターダとしてデビューした。キャラクターとしては、70年代にディスコンとなった同名のシガーのリバイバルになる。
ビトラは同じで、リングも当時のデザインを復活させたものになっている。
サイズはRG44x143mm、ビトラ・デ・ガレラ:フランシスコス(ビトラ・デ・サリダ:コロナ)。ラモンお得意のビトラだが、ELかERのみでスタンダードラインナップにはない。
唯一Bolivarコロナス・エクストラがフランシスコスだったが、2012年の廃盤以降、久しく絶えている。
化粧箱に25本が収められ、ELなので当然2年熟成させたタバコ葉を使用している。
蓋を開くと、ウェッジウッドのジャスパーのようなリングが整然と並ぶ。リングのデザインを変えたのは、このブランドの失敗だった。絶対にこのほうが格好いい。
強いレザーの芳香を放つ。マデューロラッパーに濃いグリーンと白のリング、そして黒金のELダブルリングをまとう姿は非常にオーラがある。
ヘッドをざっくりとフラットカット。空吸いしてドローをチェックする。
フットに火を灯す。漂うレザーの香り。
喫煙する。ふくよかなたっぷりしたレザー。アーモンド、カカオの濃いチョコレート。
特筆すべきはアーモンドだ。ややビターを帯びたそれは皮付きアーモンドを連想させ、口中にあのゴツゴツした感触すら感じるかのよう。
雑味がなく、澄んだ口当たりだが旨味とコクが強い。フル。
力強さがあるが荒々しさは微塵もなく、芯の通った強さ・重さがある。
乾燥シイタケ。干した牧草の山。羊羹のような甘み。まったりとした小豆餡を感じる。
中盤はレザーとグラス(草)感が伸びる。
アフターにアメリカンのブラックコーヒー。種々の味わいに積層感、立体感があり、どっしり腰を据えたラモンの魅力を心ゆくまで堪能できる。
アクセントにペッパー。軽い刺激が喫煙を促す。小気味よく変化に富むテイストはブランドの強いキャラクターを負担に感じさせない。
終盤、レザーの影にフローラルなタッチが見え隠れする。
ブローするとそれははっきりと百合の姿を現し、ナッティーにアフターへと広がる。
レザーはミシミシと音がしそうなほど堅固になり、喫煙の変化で花が咲く。
甘さとビターが織りなす複雑な煙に巻かれ、60分で喫了。
発売当初はもっと重たいテイストだったが、熟成を経て非常に奥行きの深いシガーへと昇華した。
ELは熟成した葉を使用しているのですぐ楽しんでも趣があるが、当然先々のことも考えられてブレンドが組まれている。
味も香りも見た目も優れたこのシガーは、常に手元に置いて先々も楽しみたい。
LABEL : Ramon Allones 【Edicion Limitada】