Ramon Allones Caprichos 2014 ER España

2021-02-15

カプリチョスは「きまぐれ」という意味の名のスペイン限定ラモン・アロネス。なんとも可愛い名前だ。
2014年に10本入りドレスボックスで5000箱生産された。
サイズはRG52x115mm、ビトラ・デ・ガレラ:マヒコス(ビトラ・デ・サリダ:ペティロブスト)。エピクール・デ・ルクセなどと同じビトラだ。
さてキューバの宗主国であったスペイン向けの限定品を観察する。

ラッパーはコロラド。ねじれ、きれいな仕上がりとはあまり言えない。表面にオイリーだった痕跡がある。
香りは強烈なレザーを発している。見た目からしてラモンのキャラクターを備えている。

ヘッドをフラットカットし、切り屑を飛ばす。
広大なフットに火を回す。立ち昇る針葉樹の焚き火。
喫煙するとまずはどんと大きくウッドの塊。硬いオーク材だ。脇からすいすいとピスタチオが流れてくる。その裏にはサトウキビのような甘さ。木質、植物系の味わいがどっと奔流となっている。フル。

硬軟合わせ持ったタッチに翻弄されるが、しっかりとキノコ系のうま味が通りコクも深い。
大きな口径から発せられる豊かな煙に巻かれ、中盤はレザーも顔を出してくる。
コーヒー、カカオ、がっしりとしたビターが渦巻く。


終盤、レザーとナッツが噴出する。ラモンの個性を間違いなく併せ持つ。ブローすると鮮烈なフローラル。アフターにビターが伸び、一気に喫感がリフレッシュする。
キノコのうま味は最後まで続く。若いライムのようなニュアンスを放ち、50分で喫了。

強いだけがラモンではない。華やかさも渋さも備えた役者。マヒコスはCohibaの独壇場ではないと理解できる。
たばこを世界中に広めた国のお眼鏡にかなう、充実したシガーだ。

LABEL : Ramon Allones 【Edicion Regional】