Partagas de Partagas No.1 '00

2022-10-27

大ブランドパルタガスには多くのシガーが揃っており、多くのビトラを抱えている。
当然ロンズデールも何種類もあるが、2002年以降の合理化を境に同じビトラは整理・統合されて姿を消した。
このパルタガス・デ・パルタガスもそのひとつである。

1960年代から2006年まで製造され、とくに1980年頃までのこのシガーのみの特別なリングは人気を博した。25本入りのドレスボックスのみが製造された。

サイズはRG43x170mm、ビトラ・デ・ガレラ:ダリア(ビトラ・デ・サリダ:ロンズデール)。ダリアはパルタガスにこのシガーを含め、8-9-8とセレクシオン・プリバダ No.1と3種類が存在したことになる。現行で残っているのは8-9-8のみだ。

ラッパーはコロラドで、表面はつるんとなめらか。葉脈も少なく、ヘッドは丸くきっちり処理されている。油っぽさはあまり感じず、豊かなウッドの香り。
ヘッドをフラットカットし、フットに火を灯す。
立ち昇る芳香は深いウッド。喫煙する。

甘さとビターが完全に調和したスモーク。
ややピークを過ぎている感があるが、レザーとウッド、甘さとビターがぴったりと合致した味わいはパーフェクトなパルタガスだ。干し草、和三盆の干菓子、コーヒー、古い日本家屋、古い青インク。ストロング。
うま味もコクも素晴らしく、しばし唸る。
タバコ葉のポテンシャルにより生み出された発酵、そして空気と水分と時間、つまり熟成によりパルタガス特有の硬さや荒々しさは豊かな味わいと香りに転換された。


中盤はビターみが薄れ、うま味がだだ漏れになる。
煙のタッチは柔らかくなり、味わいは奥行きを増していく。
ドライフルーツのような厚みのある甘みと、深いウッドが渾然一体となり、それは刻々と変化し、一瞬も同じ味はない。
まごうことなきパルタガスの香りが充満する。

終盤、ややスパイシーな芽が出てきて全く飽きさせない。カカオ、白墨。
ブローすると鼻を抜ける白粉で脳が爆発する。
終始一本筋の通ったウッドを燃焼させ、70分で喫了。

ロンズデールにハズレ無しとはいつも言っていることだが、ドローのスムーズなこのビトラは必ず素晴らしい。
この葉巻が「デ・パルタガス」と名付けられたその意味は、吸ったものには一目瞭然だろう。

LABEL : Partagas 【Aged】