Edmundo Dantes Conde Belicoso 2016 ER Mexico

2024-12-25

Edmundo Dantesというブランド自体については、過去のEdmundo Dantes Conde 54 2011 ER Mexicoにて解説したので割愛する。
ようは「ファクトも無い話を盲目的に信じるな、本当のことはオフィシャルにしか無い、体系的に葉巻の知識を修めろ」ということである。どの分野にも共通することなので、一時が万事。葉巻についてだけの話ではない。
その人がエドムンド・ダンテスというブランドをどう認識しているか、というのはそれについてちょうど良い試金石である。

コンデ・ベリコソは2016年にメキシコ限定、エディシオン・レヒオナルとして販売された。
10本入りSBNが6000箱、サイズはRG52x140mm。ビトラ・デ・ガレラ:カンパナス(ビトラ・デ・サリダ:ピラミデ)。
Bolivarベリコソス・フィノスと同じビトラ、ピラミデといえばこのビトラだろう。

葉巻を観察する。ラッパーはコロラド・マデューロ。表面は斑で、油っ気は失せている。
一部がテカテカ輝き、元はオイル分が豊富だったことを伺わせる。目を引くエドムンド・ダンテスのリングとメキシコのERダブルリング。尖ったヘッドは上手く巻いてある。香りはわずかにウッドの気配。

ヘッドをカットしてフットに火を回す。
香りは杉葉の焚き火。
一口目は蜂蜜の濃厚な甘さ。
すぐに甘さとビターが合体した、深みに。
牧草、レザー、鰹節、黒インク。
いきなりとんでもない幅で変化を起こす味わいにぶっ飛ばされる。広大で奥まで見えない。
煙のタッチは柔らかく、滴るようなうまみ。ミディアム。


中盤はビターなタッチがやや上がる。
ドライアップル、アーモンドの皮、石鹸。白粉も浅く感じる。コンデ54と比較すると、こちらのほうが華やかなタッチだ。
フローラルを強く感じる。

終盤にブローするとさらに華やかさが爆弾のように口腔に炸裂する。大輪ではなく、小さな花が大量に乱れ咲く。
甘さとビターが背中合わせで、瞬間瞬間にそれを見せる。キノコ。温泉。湿布薬のような爽快さも感じる。
50分で喫了。

カンパナスで5本の指に入るシガーではないだろうか。
その変化、くっきりとした輪郭を見せる味わいには目を瞠るものがある。
出回ることはまず無いが、ハバノスのひとつの到達点として記憶に残る葉巻だ。

LABEL : Montecristo 【Aged】 【Edicion Regional】