Vegas Robaina Famoso Ramirez '06

2015-06-03


ファモソ・ラミレスは「ハバノス・アート・エディション」第一弾としてリリースされた(ちなみにその後続くのかは不明)。

 

キューバの芸術家アンヘル・ラミレスがデザインしたリングがつけられ、オリジナルの葉巻にまつわる版画4パターンがそれぞれ50枚刷られた。
版画はナンバーつきで1枚ずつ化粧箱に収められている。
手元の他の版画も掲載しておく。
 
 
サイズは通常のファモソスと同じ48×127、ヘルモソスNo.4(コロナ・エクストラ)。
ラッパーは明るいコロラド。非常にきれいに巻かれており、キャップも深々と収められている。熟練のトルセドールが巻いたようで、ハバノスの本気が感じられる。

手に取って驚く。ずっしりと重い。みっしりと葉を詰め込んだ重量感がある。鼻を近づけてみると、湿ったおが屑、若々しい鞣革、土。

 

 

フラットカットで空吸いしてみる。ドローはよく、フィラーの入れすぎによるドロー不良の心配はないようだ。
フットを焦がすと、綿菓子屋と小麦のような香りが漂う。
 
甘さ、はっきりとした澱粉質の甘さと柔らかな木質系の甘さ。
しかしビターなカカオや重厚な黒土も同居し、違和感なくひとつになっている。
喫味はミディアム。通常のファモソスとは明らかに違う。
中盤はまろやかな甘みを伴う小麦感がのんびりと続く。背景に広がるウッディは目立ちすぎないほど薄めで、このバランスにしばし唸る。
 

中盤のおしまいから終盤にかけて、「樹の髄の甘み」とでも言えばよいのか、木質感を伴った猛烈な甘みが爆発する。
香木っぽさがありナッツやレザーも伴う。
最後には揮発感を持つガスっぽさが現れては消え、60分で喫了。
 
上質なロバイナだ。優等生っぽさが感じられるがバランスは整い文句のつけようがない。一本一本丹精に作られている様子が目に浮かぶようだ。
同封されている版画を楽しみながら喫煙する愉しみがなんともいえない。
ちなみにこの葉巻には偽物を防ぐためかなかなか面白い仕掛けがしてある。これは一体役に立つのだろうか……。

LABEL : Vegas Robaina 【Special】