ペティNo.2はそろそろ普通に出回り始めた。
短太ビトラと意匠を若干変更したリングは最近のハバノスのトレンドだ。モンテクリストのこの金色が入ったリングは4代目になる。

サイズは52×120、ペティNo.2（ペティピラミデ）。
香りは濃いタバコ、濃いレザー。湿った黒土。
表面はオイリー。ラッパーはコロラド・マデューロ。
短い体躯に尖ったピラミデは、大口径ライフル銃の弾丸のようなシルエットだ。
ヘッドを切るとさらに濃いタバコ香がむわっと上がった。

フットを焦がし、立ち昇る煙を嗅ぐ。ウッドが濃い。喫煙する。
すでに古木のニュアンスを持っていることに驚く。
赤葡萄の蔦、ぶ厚い鞣革、黒土、黒インク。ミディアムボディ。
こってりと、まろやかなニュアンスの煙だ。
煙自体の密度が高い。コクが強く、旨みも深い。

強喫煙すると、ウッドが野太く、甘みが強くなる。口腔が膨大な量の煙に満たされる。

 

中盤、うまく保管されている新しめの濃い目の葉巻が持つあのふくよかなテイスト。
説明するのが難しいが、このこっくりしたまろやかな味わいを自分では勝手に「乳化」と呼んでいる。
ウッドが質感を増して実体化する。

終盤、ウッドに支配された。
背景に仄かに感じるレザーと黒土のバランスは確固たるモンテクリスト。
ロメオにシェアを奪われ、ハバノスの販売量1位のブランドを明け渡したが、短太ビトラでも「これがモンテクリストだ」という強いアピールを感じた。

60分で喫了。
デイリーシガーにも良い葉巻なのではないだろうか。
こういうサイズの葉巻が増えてきているので、喫煙を楽しむ時間や場所のバラエティが広がり、非常に嬉しい。