Montecristo B Compay Centennial Humidor '07

2015-06-03


モンテクリストBは80年代に廃盤となった。

同コロナサイズのNo.3がすでにあったため、存在意義が薄かったのか数年の生産しか行われなかった。(Bのほうが若干サイズは短いが……)

 

しかし、かの「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」のギタリスト、コンパイ・セグンドの生誕100周年を記念してモンテクリストBのレプリカ・ヒュミドールが150箱作られた。いわゆる「モンテクリストB コンパイ・セグンド」だ。
 
サイズは42×135、コサコス(コロナ)。
柔らかで豊かな樹の芳香。
ラッパーはややしっとりとしていて絹のように滑らか。産毛はなくすべすべとしている。フットは丸い。
 
ヘッドを回し切りし空吸いする。ドローよし。
フットを炙ると若々しい大木。僅かに感じる鰹節、ドライマンゴー。
 

ひと口吸うと、森に飲み込まれた。
ビターを感じる古い鞣革。カカオ。アーモンド。そして無辺大のウッド。モンテクリストの特徴を余すところなく備え、そしてそれが最高点に達している。
喫味はミディアムフル。濃厚なコクが口腔にからまり、いつまでも滞留する。
黒っぽい灰を落とし直接喫煙すると、香木、ドライマンゴー、白粉、そして甘み。
 
深いコクはそのまま化粧香へとつながっていった。
中盤にはよりウッドが深まり、糖蜜が流れ落ちてくる。
化粧香はどんどん存在感を増し、昇華した旨みは鼻腔と味蕾と脳髄を貫く。どこからかGuantanameraが聞こえる。
 
GuantanameraはChan Chanへと変わっていった。
白粉と香木、そして控えめな甘さがどこまでも広がり、60分で喫了。
モンテクリストの全てを抱え込んでいる。頭の中ではコンパイのギターがまだ響いている。

LABEL : Montecristo 【Special】