Quai D'Orsay Secreto Cubano 2017 ER Francia

2018-01-13

ケ・ドルセーのリングはこのビトラから刷新されることになった。
すでに発表されている新作のNo.50やNo.54はこのニューリングをまとい、コロナス・クラロも衣替えとなる。
いままでの簡素なオレンジのリングからのイメージチェンジにかなり驚く。金色のきらびやかなリング。「Quai D'Orsay」の「O」の部分は透かしではなく金色になっている。

このセクレト・クバーノは10本入りで1万箱が生産された。アンバーニッシュSBNでフランス限定として販売される。そもそものブランドの成り立ちからケ・ドルセーといえばフランス、という感じである。

サイズは小さい。RG40×110mm、ビトラ・デ・ガレラ:セクレトス(ビトラ・デ・サリダ:ペティコロナ)。
香りをかぐと柔らかいほのかなウッド。フットからはわずかにタバコ香。ラッパーは若干オイルを感じさせるコロラド。なめらかな感触だ。
ヘッドをフラットカットし、着火する。

フットから立ち昇る煙はウッド分が凝縮されている。喫煙する。
甘みを感じる豊かなウッド。胡桃、栗の皮、百合の花粉。ミディアムライト。
ウッドを背景に、蜜の甘みをわずかに感じさせ、様々なナッツのほのかな味わいが複合的に絡み合っている。葉巻の強さはそこまではないが、押しつけがないのに濃いコク、うま味に驚く。
どこにも角がなくひたすら穏やかで柔らかいのに、はっきりとした主張がある。
強喫煙すると白粉と白胡椒が爆発し、そのコントラストにも懐の深さを感じる。


 

中盤は甘みよりナッツのテイストがより濃くなる。ナッツといっても淡白なものではなく、皮付きのよりワイルドな味わいの方だ。アーモンド。
ブローするとクリアなウッドが返ってきてその清涼感に、そして刻々と変化し多くの表情を見せるキューバンシガーに感服する。

シガーはスモーカーの吸い方、技術で様々な顔、味わいを見せてくれる。ハバノスのように懐の深いものはそれも尚更だ。
とくに終盤はひと吸いごとに千変万化し、ERのように緻密に作られたビトラは走馬灯のように場面が目まぐるしく入れ替わる。

40分で喫了。
何度も言っているような気もするが、ERはそれだけでも美味しく楽しい。
それにブランドの特性、特質を踏まえて味わうとさらに楽しいので、ケ・ドルセーならコロナス・クラロやインペリアレスを知ってから吸うとさらに面白い。
ショートスモークで豊かな時間を楽しむのに、このビトラはベストと言える。

LABEL : Quai d'Orsay 【Edicion Regional】