Cohiba Siglo Ⅱ '08

2018-11-22

シグロ2はLinea1492のひとつ。「新世紀」の名の通り、第2世代のコイーバだ。
シグロ1~6までのファミリーでペティコロナにあたる。
他と同じく1994年にリリースされた。サイズはRG42x129mm、ビトラ・デ・ガレラ:マレバス(ビトラ・デ・サリダ:ペティコロナ)。5本入りペーパーバック、25本入りニス塗りSLBと3本入チュボスが販売されている。

この個体は今現在、2代目旧リングだ。現在はフェイク防止のためホログラフや複雑な印刷が施された3代目リングがシグロシリーズには使用されている。
(ランセロなどリネア・クラシカはより古い時代から生産されているので、これらから見ると現在のリングは5代目になる)

シガー自体をよく観察する。
触ってみると、フィラーがぎっちりと入っていて内側から張っているのが分かる。すごい密度だ。
キャップは深く巻かれており、キャップラインの位置が低い。ラッパーはなめらかで、滲み出た精油分でテカテカとしている。香りはウッドだ。

パンパンに詰まっているが、フットを吸うとドローが通る。10年の経年変化で葉が痩せたのだろう。
ヘッドをフラットカットし、フットに火を回す。
ウッドと蜜の、薄い膜のような芳香が立ち昇る。
喫煙すると、蜂蜜と焼き栗が炸裂する。
しっかりとしたウッドをベースに、牧草とチョーク、コクのあるクラムチャウダーのような旨味、そして何より強いのが蜂蜜と焼き栗。焦げ感があるので蒸し栗というより、革の焦げた焼き栗のニュアンスだ。ミディアム。

 


中盤はややメタリックな喫味になり、味わい自体も太くなる。
コーヒーやカカオも出てきて、非常にバラエティに富んだテクスチャを見せる。
灰を落としてブローすると、鼻を石鹸香がスッと通る。やはりコイーバには他のシガーにはない"華"がある。

リングを外して終盤、ビターなナッツが顔を出す。
ブロー強喫煙を駆使すると、バラエティ豊かなテイストが縦横無尽に駆け巡る。コイーバ特有の三回発酵によるものだ。
スモーカーはただただそれに圧倒されるばかり。

50分で喫了。
ペティコロナと油断するなかれ。これはハバノスの旗艦ブランド、コイーバなのである。
10年を経ても衰えないその味わい、そして熟成を経て現れる妙なる味わいはまさに瞠目。
これを置いていないシガーショップ、シガーバーは存在しないであろうというビトラ。いろいろと試してみるにはもってこいだ。

LABEL : Cohiba 【Aged】