El Rey del Mundo NL No.1 2011 Países Bajos

2018-12-06

NL No.1はその名前のとおり、ネーデルラント(オランダ)で限定発売された。(ベルギー、オランダ、ルクセンブルクを合わせた場合はベルックス表記になる)
歴史的に貨物の集積地として栄えたオランダは必然的にシガーも経由地となり、LCDHも多く存在する。


ブランドのチョイスが渋いこのER、サイズはRG52x115mm、ビトラ・デ・ガレラ:マヒコス(ビトラ・デ・サリダ:ペティロブスト)。10本入りニスなしSLBが2500箱生産された。取り出して確認する。はやりの太く短い、ごんぶとビトラだ。香りはウッドが強い。
レイデルムンドの黄色いリングに、銀縁のERリング。表記は「EXCLUSIVO PAISES BAJOS」だ。
フットを咥えて吸ってみて、ドローをチェックする。このRGでドローが硬いことは稀だ。
ヘッドをフラットカット。フットを咥えて吹き粉を飛ばし、今度はヘッドを咥えて空吸いしてドローを確かめる。

フットに火を回すと、強い甘みを含んだ香り。喫煙すると、水飴のような重い甘みが炸裂した。
カシューナッツ、カンゾウ、シラカバの焚き火。青い牧草のニュアンスが強い。ミディアムライト。
煙量は豊かで、その太さからどんどんあふれてくる。
ライムのような尖りや清涼感も感じる。コクが太い。
華やかさよりも、はっきりした喫味に重点を置いたようなタイプ。ややメタリックな質感。


中盤、青っぽさはややほぐれ、草感は少しトーンダウンする。
代わりにスパイスが太くなり、ミントの清涼感が立つ。ブローするとそれは更に顕著だ。
小気味よいビターも広がり、カラッとした味わいが軽快にスモーキングを進めさせる。

終盤は穀物感が上がり、蒸かしたサツマイモのようなニュアンスが立ち上がる。
終局に向けて喫味はやや増大し、甘みがまた顔を出す。浅煎りのコーヒー、肝油ドロップ、ミント。

50分で喫了。
この長さに多くのバラエティを秘めたシガー。決して派手なブランドではないが、予想を覆すような変化の連続を楽しめる。
ベットリとした喫感の一本調子なノンキューバンを常喫するスモーカーは、このシガーにどのような判断を下すのか非常に興味がある。

LABEL : El Rey del Mundo 【Edicion Regional】