Ramon Allones Silver Jubilee 2017 ER Asia Pacifico

2019-01-07

25周年を迎えるパシフィック・シガー・カンパニーは、アジア環太平洋地域のハバノスを一手に取り仕切る、ハバノスのディストリビューターだ。比較的新しい企業であるが、取扱量は各ディストリビューターの中で2位に昇る大きな成長を遂げた。

そのPCCの25周年を記念して作られたのが、このラモン・アロネス シルバージュビリーだ。名前はもちろん25周年の銀婚式を意味するシルバージュビリーから。
25本入りSBNが2500箱製造された。サイズはRG55x130mm、ビトラ・デ・ガレラ:モンテスコ(ビトラ・デ・サリダ:ロブスト)。ワイドチャーチルと同じビトラである。

箱を開けると濃厚なラモンの甘い芳香が広がる。ごん太のシガーのカマダはやはり迫力がある。ラッパーはコロラド。艶がありオイルがたっぷり。表面に葉脈は少なく、かなり力を入れられたのがよく分かる。

ヘッドをフラットカット。このビトラでドロー不良はそうそうお目にかからない。それよりもRGのほうが大きくて刃が立たないギロチンカッターのほうが多いだろう。シザーの出番だ。

フットに火を灯す。面積が広いので時間が掛かるが、ふわりと濃厚な花を感じさせる甘い香りが立ち上る。
喫煙する。ラモン特有の強烈なタバコ感。胚芽ビスケット、ナツメグ、むき出しのレザー、そして癖のあるハチミツ。
ともすれば爛熟とさえ見まごうような強烈にヘビーな喫感を、骨太のウッドが縫い止めている。ストロング。
圧さえ感じるテクスチャ。しかし緻密な味の層は繊細で、一本調子ではないので瞬時に魅了される。

ただでさえ喫感の強いブランドであるラモンのこのRGだ。それは強烈なキックだが、しっかり抑制がきいている。REとしての折り目正しさ、質の高さが見て取れる。


中盤はやや青めの草感が湧く。レザーが硬度を増し、ヒリつくような喫感も増す。
ブローすると海のような味わい。昆布状の旨味が爆発する。

焼け付くような喫感と暴力的ともいえるアロマと煙量に翻弄されているともう終盤だ。
溶けたチーズのような濃厚なコク。熱い塊のように感じるタバコ感がグイグイと舌の付け根を圧迫する。レザーの固くて甘い世界。見渡すかぎりそれだ。
シガーに翻弄されるような渦の中に巻き込まれて、50分で喫了。

秀逸なビトラだ。同ビトラだがバランス重視のロメオであるワイドチャーチルとの比較など、非常に面白いと思う。
あと25年後にはゴールデンジュビリーが登場することだろう。楽しみである。

LABEL : Ramon Allones 【Edicion Regional】