Hoyo de Monterrey Epicure No.1 '13

2019-01-25

強いタッチのル・オヨと、ソフトなタッチの新しいライン、エピクール。
オヨ・デ・モントレイはブランドの中にヘビーからライトまであらゆるビトラを揃えている。
とくにエピクールはオヨの看板となり、代名詞ともなっている。
そのNo.1と名付けられたエピクール No.1は、RG46x143mm、ビトラ・デ・ガレラ:コロナ・ゴルダ(ビトラ・デ・サリダ:グランコロナ)。
1960年代から発売され続け、2005年からブランドの象徴たる白いリングが付けられた。「No.1」のダブルリングが追加されたのは2008年からである。生産年の推測に便利だ。
現在は25本入りSLBと3本入りアルミニウム・チュボスの形で提供されているが、過去にはP50SLB、チュボスなしの3本入りペーパーボックスも存在した。

一本取り出して葉巻を観察する。
ラッパーはコロラド。葉脈少なめ、表面のオイル分も薄い。香りは軽快なウッド。白い清々しいリングが喫煙欲をそそる。

ヘッドをフラットカット。フットを焦がす。甘い香りが立ち昇る。
喫煙する。若木の芽吹き。柔らかなウッドとソフトな綿菓子。ライト。
若干のレザー、若干のコーヒー、若干の全粒粉クッキー、若干のナツメグ……
広いウッドをベースに、僅かなニュアンスが無限に束ねられている。なので、テイスト自体はライトだが薄いという感じは毛頭ない。むしろそのぶんタッチ自体は鋭いといえる。
とくにリソースが嗅覚に振り分けられるので、敏感に感じ取れるアロマが素晴らしい。


強喫煙するとぐっと円錐になり刺さるナッツがインパクト大。軽いだけのシガーではないが、その表情も少しも浅くはない。
中盤はカンゾウが少し顔を出し、ナッティーさが立つ。喫感はさわやか。しかしうま味は強く、コク深い。
ライトテイストの中でもキレを感じる。

リングを取って終盤、ややボディが増しレザーが強くなる。
ブローするとクルミのような味わいが流れ込む。
甘みはやや鳴りを潜め、馥郁たるウッディーが主体になる。森を抜けるそよ風を感じると、指に熱を感じた。

60分で喫了。
ハバノス5大ブランドの中で最もライトなブランドだが、さすがの貫禄。物足りなさなど毛頭感じない。
エピクールがないシガーショップなどないのと同じように、ヒュミドールにはいつでも置いておくべきだろう。

LABEL : Hoyo de Monterrey