Hoyo de Monterrey Habanos Añejados Hermosos No.4 '15

2019-02-14

5種類が揃ったアネハドスのうちのひとつ、ヘルモソス No.4。当初から一番人気が高く、早々に品薄となっていた。
他のアネハドスと同じく、製造から5~8年ハバノス S.A.で管理されているのが、箱の底面のスタンプでわかる。
通常、ハバノス S.A.は熟成させたタバコ葉を使いシガーを作るが、「作成後」に数年管理するのが他のシガーとアネハドスの大きな違いだ。これは「ハバノス S.A.の熟成させたシガー」といえる。

アネハドスは単に既存のシガーを熟成させているわけではなく、それ専用のビトラである。よってブレンドも熟成を見据えたレシピで作られている。
サイズはRG48x127mm、ビトラ・デ・ガレラ:ヘルモソスNo.4(ビトラ・デ・サリダ:コロナ・エクストラ)。25本入りドレスボックスでの提供だ。このビトラも今までオヨになかったビトラである。
この箱は珍しく、スタンプによると製造された年が2007年。最も長く熟成がなされている。

シガーには他と同じく、ゴールドとブラウンのアネハドスダブルリング。ラッパーはやや濃いコロラドで、マデューロというほどではない。芳しいウッド。ラッパーは薄く高品質だ。
ヘッドをフラットカットし、フットを焦がす。
できたての熱いこし餡のような芳香。喫煙すると、石鹸が驚かす。バラの石鹸だ。熟成の妙に思わず唸る。強さはライト。

圧倒的なバラの大きさの後ろに、少しのウッド。比喩ではなく、他の味はしない。なにかバラの花の加工品を口に入れているかのようだ。
とくに煙が鼻から抜ける瞬間にそれを強く感じる。ナス科とバラはなんの縁もないが、タバコ葉の熟成で生まれる芳香族化合物に驚きの念を禁じ得ない。

 


バラはどんどん強くなる。
ブローするとクルミのような風味も重なり、旨味とコクがとめどない。
口腔がピンクのバラ一色に染め上げられ、もはや葉巻を吸っているという自信がない。リングに達する頃にはそれは確信に変わった。

終盤、喫感が強くなる。
このシガーの煙に巻かれ、アロマに包まれていると強い多幸感を感じる。
味わいは柔らかいふにゃふにゃのレザー、ナッツ、バラは相変わらず強い。

50分で喫了。50分の夢だった。
大きなポテンシャルを持つアネハドス、これをさらに熟成させると想像もしていなかった深みに足を取られる。スモーカーはゆめゆめ気をつけてほしい。

LABEL : Hoyo de Monterrey 【Special】