Rafael Gonzalez Petit Coronas '17
2021-01-26
最近ではエディシオン・レヒオナルでも存在感を増しているラファエル・ゴンザレス。
箱に記された「葉巻の取扱説明書」がトレードマークだ。化粧箱を開くと並んだ葉巻は四方から紙で包まれ、丁寧に保護されている。
このペティコロナは25本入りドレスボックスが1960年代から生産され続けている。
サイズはRG42x129mm、ビトラ・デ・ガレラ:マレバス(ビトラ・デ・サリダ:ペティコロナ)。
リングは2010年にリニューアルされ光沢紙に変わった。
ラッパーは艶があり葉脈も薄い。香りはわずかにウッド。全体的に淡い印象だ。
ヘッドをフラットカット。ドローを確かめてフットに火を回す。
カラッとしたウッドが立ち昇る。
喫煙するとカラメル、軽快なウッド、小気味良いビターが飛び出す。ライト。
ナッツ、ウッド系のうま味が染み出るが、軽やかな喫感がこのブランドの個性だ。このシガーもモリモリうま味を湧き出させる。
中盤はうま味が澄んできてダイレクトに感じる。
ライトな喫味の中でそれはより強く感じられ、ビトラのボリュームを超えた味わいに膝を打つ。
同じウッド系だが、モンテクリストなどとはまた別のベクトルに抜けている。
小麦胚芽クッキー。熟れた洋梨のニュアンス。
終盤、ブローするとガラッと表情が変わり、ビターでソリッドな喫感が顔を出す。
今までの柔和な喫感から瞬時に硬質でシャープなウッドに変貌を遂げ、そのダイナミックさにまた引き込まれる。
50分で喫了。
地味なリングのシガーには驚きが隠されている。
現代のシガーの形からは、細いといえるリングゲージに秘められた変化のボリュームには瞠目する。
太い、長いシガーも良いものだがそれだけが葉巻ではない。ブランドや大きさにこだわらず、それぞれの良さを理解してこそのシガーだ。
LABEL : Rafael Gonzalez