El Rey del Mundo Choix de L'Époque 2009 ER Reino Unido

2022-01-27

2009年にイギリス限定としてエル・レイ・デル・ムンドから登場したショワ・ド・リポーキは度肝を抜いた。
小さな体躯に誇らしげにレヒオナルのリングをまとっている姿は、厳選された素材を使う限定品はロングシガー、という葉巻の幻影を完全に破壊した。
この年はERにこのようなショートスモークが多く登場した。

サイズはRG52x110mm、ビトラ・デ・ガレラ:ペティエドムンド(ビトラ・デ・サリダ:ペティロブスト)。25本入りドレスボックスが2000箱のみ生産された。
モンテクリストが送り込んだ見慣れたビトラだが、販売国はシガー文化を熟成させたイギリス。一筋縄ではいかない。

香りはほのかにレザーとウッド。ラッパーの厚さは薄くコロラドだ。
表面にあまり油分は感じられず、さらっとした印象を抱く。

フラットカットし、フットに火を灯すと、完全に乾燥した杉材が燃える心地よい芳香。
喫煙するとビターなウッドの一陣の風、そのあとにハーブリキュール、蜂蜜、椎茸。ミディアムライト。
ウッドを背景に枯れた感じのうま味が走る。こなれたテクスチャ。円熟のスモーク。
マイルドなタッチと吸いやすさ、そしてその全長からどんどん短くなっていく。


中盤は白粉が香り、口腔にアロマが満ちる。
小さくともリングゲージがあるのでフィラーで味わいに深みが作られている。オレンジのような清涼感にピカン、アーシーさも顔を出す。炭酸感。

あっという間に終盤だ。リングを外してブローすると、ペッパーとナッツが爆発する。
鼻を抜けるその鮮烈な味わいに驚く。
ウッドがひときわ立ち、周囲に花咲く白粉が絶妙な変化を見せスモーカーを虜にさせる。終局に近づくと味わいはやや薄れる。干し椎茸が再度姿を現し、30分で喫了。

時代のニーズに合わせ、ハバノスも太く短いシガーの流れに入った。しかし、当然手は抜かず、そのビトラの中で素晴らしい味わいを表現する。
Choix de L'Époque(時代の選択)の名前の通り、ハバノスは進化していくことを知らしめている。

LABEL : El Rey del Mundo 【Aged】 【Edicion Regional】