Quai D'Orsay No.52 '23
2024-08-12
2021年に発表され、リリースは2023年。
Quai D'Orsay No.52はリニューアルして絶好調のケ・ドルセーの新しいシガーだ。
サイズはRG52x156mm、ビトラ・デ・ガレラ:ランサス(ビトラ・デ・サリダ:ロブスト・エクストラ)。
このビトラは、現在のところこのシガーにしかない。
10本入り・25本入りのSBN(セミ・ボワト・ナチュール)で提供される。
他のケ・ドルセーと同じく、リングの「No.52」で外と区別できる。
ラッパーは薄めのコロラドで、表面はしなやか。浅く葉脈が走りオイル分はあまりない。
香りはしっかりとしたウッドで、強くはない。
ヘッドをフラットカットしてフットに火を回す。
豊かなウッドの芳香が立ち昇る。
喫煙する。ほのかに綿菓子のような甘さ、浅煎りのコーヒー、全体を包み込む軽快なウッド。やや青っぽさを感じ、レザー、乳酸菌飲料のようなコク、ナッツ感がそれを包み込む。さっぱりとした喫感は清涼感を感じる。ライト。
浅い・軽い・薄いといったことでなく、タッチは柔らかいがきっちり芯がある。
青っぽさはVeguerosなどとは異なる感じだ。青草というより、柔らかい木の枝や新芽を思わせる。しなやかで変化に富む味わいは奥深い。
中盤、ウッドがせり上がり酸味がほのかに。
爽快なタッチはますます加速し、シガーの太さを忘れるほどの軽快感。
優しい花の味わいはストレス無く吸い進められ、どんどん前のめりに喫煙していってしまうのを止められない。
リングに差しかかり終盤、ブローすると花の香りが増幅し、豊かなアロマに包みこまれる。
若々しいウッドの青み、ミネラル感、アーシーなタッチも顔を出す。
コーヒーのような酸味と新たに現れたペッパー感がマッチし、大きめの葉巻だが最後まで飽きさせない。
80分で喫了。
Quai D'Orsayファミリーに新たに加わった大きめシガー、これで死角はないだろう。
リニューアルを機に生まれたケ・ドルセーのファン層を掴むための、ハバノスのマーケティングの巧みさは舌を巻く。
今後熟成も進めば、更に新たな世界を見せてくれるに違いない。
LABEL : Quai d'Orsay