Romeo y Julieta Cazadores '19

2022-09-26

《カサドレスについての動画はこちら

ロメオ・イ・フリエタのクラシックなシガー、カサドレス。
1960年代から製造され続けている。
この若干イレギュラーな箱の形に興味を惹かれた人は多いはず。
CABでもない、8・9・8でもないパッケージングはこの葉巻だけのユニークなものだ。
長方形のドレスボックスを開くと、中には銀紙。その中に、リボンで束ねられたカサドレスが25本収められている。
閉じ込められていた芳香が一気に匂い立つ。強いタバコ香とレザー。獣臭。
サイズはRG43x162mm、ビトラ・デ・ガレラ:カサドレス(ビトラ・デ・サリダ:ロンズデール)。個人的な経験だが、ロンズデールに外れはない。
ラッパーはコロラド。やや粗が目立つ。

ヘッドをフラットカットし、フットを火で炙る。
ウッドとレザーが踊る。
喫煙する。
マッチの木の芯が燃える。このビターな焦げ感、アーモンド、澄んだ甘さ。背景はウッド。
ウッドとビターが複雑に絡まり合い、独特なニュアンスを生んでいる。しかししつこくなく、明快なタッチ。ミディアム。

バランスが取れた均整さがこのブランドだが、カサドレスは比較すると野趣あふれる喫感。
硬さや粗さという意味ではなく、生まれの良さでコントロールされたワイルドさというか。蒸留酒のようなコク、コーヒー、レザー。


中盤、喫感が太くなるとより立体感が増す。
レザーとウッドを主軸に太く根を張り、ストーンフルーツ、コニャック。ほのかに硫黄を感じる(不快ではない)。

終盤はややスパイシーなタッチに。
ブローすると鼻に抜ける白粉が登場し、爽快さが口腔にあふれる。
終始コクとうま味にあふれる味わいに振り回され、60分で喫了。

マイルドなRomeo y Julietaのなかでも独特の野趣にあふれるこのシガーは、他のRomeo y Julietaと同じに扱うべきではない。パッケージがそれを語っている。
ややもすると牧歌的になりかねないこのブランドに控えている、驚きの伏兵だ。

 

LABEL : Romeo y Julieta