Hoyo de Monterrey Travel Retail Destinos '24

2024-10-14

Hoyo de Monterrey デスティノスは15作目のトラベル・リテールシリーズとなる。ちなみに次にはCohibaのビストソスが控える。

20本入りの独創的なヒュミドールに収められる。
このあたりのテンプレートはシリーズの他のシガーと同じだが、ハバノスはこのシガーのために独特なビトラを生み出した。
RG49x145mm、ビトラ・デ・ガレラ:スティレス(ビトラ・デ・サリダ:グラン・コロナ)。
数字を見ても実際の姿を見ても「変わってるな」と思うビトラだが、喫煙するとすぐそんな違和感はどこかへ行ってしまう。

ラッパーはやや淡めのコロラドで、表面はオイリー。
通常はダブルコロナに使用されるタイプのオヨ・デ・モントレイのリングが短いビトラに使われているのは、非常に目を引く。当然、赤いフットリングもだ。

香りはレザーに牧草。
ヘッドをフラットカットし、フットに火を回す。
魚をこんがりグリルしたような香り。
喫煙するとタッチは非常に軽い。
ナッツ、ウッドが鮮烈で、煙量豊か。木の芽。浅く焼きスルメの風味。
キノコのうま味も感じる。ライトでありながら深いコクを感じ、テイストの奥行き感はスタンダードラインとは桁が違う。
全体的に青っぽさを感じるが、絶妙なタバコ感がそれを包み込む。


中盤はウッドが無限に拡大する。
魚介のような香ばしさとうま味も伸びていき、それらが融合して刻々と変化するさまは、突っ込んでスモーキングしてしまいそうになる。
ピスタチオの緑が口腔を支配する。
あくまで軽いが薄さは微塵もなく、緻密なスモークはむしろ膜のように感じる。

終盤、ブローするとこっくりとした丸い喫感となり、ナッツが溢れ出てくる。
物理的にナッツを口に頬張るのと何ら変わりない輪郭で、葉巻が主張する。
大きくなり小さくなりを繰り返し、終始全体を支配していたウッドとナッツが最後まで彩る。
60分で喫了。

危険だ、喫煙していると時間が非常に短く感じる。
誇張抜きで1日で一箱吸うのも可能かもしれない。
それだけ重さを感じさせず、あとひく喫感を楽しめるということだが、熟成するには非常に不向きなシガーだ。すぐ吸いきってしまう。

LABEL : Hoyo de Monterrey 【Special】